射っ放しアーチェリー
フック

 どうして深くしっかり掛けないんですか?! 浅掛けの世界チャンピオンや2本掛けのゴールドメダリストを見たことがありますか?
 世界で勝つには深掛けしかないし、浅いフックで凄い点数を出したり、勝ち続けることは不可能です。
 世界の桧舞台、オリンピックでも世界選手権でもいい。そこで最後の3本。最後の1本を射つ緊張感を想像すればいい。オシッコちびるほどの快感ですよ。そんな想像を絶する緊張の中、プレッシャーがまず襲いかかるのは、細く繊細で最も的中に影響を及ぼす指先の筋肉なんです。だからこそ、フックは3本の指でしっかりストリングをつかむように掛ける。的へのベクトルを肉ではなく骨で直角に確実に支える。それこそが本番で勝つ、世界で勝つための最低条件です。
 当たっている時、ちょっといい点数が出た時、すこしうまく射てるようになった時、凡人は目先の点数やバランス、浅はかな考えに気を取られてフックを徐々に浅くしていきます。あるいはそのことに気付きません。結果は多くのアーチャーが知るとおりです。結果を知るのにそんなに時間を必要とはしないでしょう。
 それを教えてあげると、これまたほとんどのアーチャーが引っかかる、取られる、バランスが崩れる、怖いとくだらないことをほざきます。しかし、深いしっかりした安定したフックで、ガシッと掛けて、ズボンッと射つ。それを出来るようにするのが練習であり、意識です。
 浅くで、見た目に綺麗に切れているようなリリースほど、毎回目に見えない速さでストリングに指先は弾かれているのです。練習ならそんなお遊びも通用するでしょうが、世界の本番でそんな小手先騙しが通用するなどとは夢にも想わないことです。
 日本でも、勝ちたいなら、強くなりたいなら、考えてみることですね。

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