パワーロッド 80 「今日の一言」

 
■昔、ヤマハが生きていた時、それは日本のみならず世界のアーチェリー界においてのリーダーであり良心でした。そのことは同時に、製品においては品質や性能、価格すべてがスタンダードとしてのあるべき姿なり水準が維持され守られるということです。ところが恐れていたとおりなのですが、ヤマハ亡き後この世界は仁義なき儲け主義へと向かっています。品質の低下、性能の低下、研究開発の遅れ、小手先の子供だまし、それでいて価格の高額化。しかしリーダー不在の現在、もうそれを知らせてくれるメーカーは皆無に等しいのです。なにが本物でなにが偽物なのか。適正価格とはいくらなのか。性能とは、品質とは、ブランドとは、、、、  
 例えば、質問します。「あなたのスタビライザーはなにですか?」。ほとんどすべてのアーチャーは「カーボンロッド!」と答えるでしょう。「ではそのカーボンはどこのカーボンですか? どんなカーボンですか? 特徴はなんですか? どんな性能があるのですか?」。答えられないでしょう! ではそれを購入したお店に行って、「このカーボンロッドはどこのどんなカーボンですか?!」と聞いてみてください。たぶん答えはないでしょう。それなのにあなたはカーボンロッドというだけで2万円も払ったのですか?! 
 今、使っているだけでペキペキ音がする屑のような汎用のカーボンらしきロッドにマークを印刷したスタビライザーまで出回っています。それが3000円なら納得もするでしょう。でもそんなロッドも他と同じような値段で売られているのです。確かに車を買う時、それは性能だけではありません。デザインも燃費もアフターサービスも値段もメーカーも、そしてセールスマンの対応も重要です。そしてなにに重点を置くかは買う人が決めることです。しかし少なくともスペックは示されます。質問にも答えてくれます。
 これはスタビライザーに限ったことではありません。リムもハンドルも矢も、すべて同じことです。性能や品質を納得のいく客観的事実で語るのを聞いたことがありますか? ヤマハ亡き後、「トップ選手が使っているから。」「ここの製品だから。」「こんなに高価なものだから。」「新製品だから。」でまかり通るのです。なにかが間違っています。
 安くてもいいものはいっぱいあります。高くてもその価値があるものもいっぱいあります。ところがそんな値段じゃないだろ、と思うようなものが平気で高く売られているのも事実なのです。今一度、日本のアーチェリーのために日本のメーカーもディラーもショップも、責任と誇りを自覚するべきです。そしてアーチャー自身も賢い消費者として健全な市場を守っていく時です。できることなら日本のアーチェリーを支える一員としての自覚を持って、、、、とそんなことを思う今日この頃です。 (2003年12月24日)
 
 
■ヤマハが生きていたら、きっとこんなこともしたのでしょう。しかし、ヤマハ亡き後誰かがしないと、と思いながらもマイケル・ジャクソンでもビル・ゲイツでもありません。ただアーチェリーが大好きで、自分で使ってみたい、試してみたいという、ただそれだけの理由ではありますが、個人であったとしても一人一人ができることはいっぱいあるのですよ。
 以前も何度か書きましたが、1980年代アメリカでは「Buy American」という運動がおこりました。それが今のアメリカの根底にもあるのでしょうし、あの時のアメリカのアーチェリー界もこの運動によってヤマハの完全制覇を食い止め、その後の一層の発展の礎となりました。またこの頃、世界のトップだったアメリカを追う集団の中に日本といっしょにイタリアもあったのですが、ヤマハと同じように自国にスピギャレリというブランドを守り育てることで、イタリアもまた現在の地位と栄光を築きました。取り残されたのは、日本だけであり、最終的にはヤマハという大きな存在も失ったのです。
 闇雲に自国を愛せ、自国ブランドを育てろなどとはいいません。しかし、日本の技術や知識や能力の素晴らしさは知るべきです。日本がアーチェリーにおいて築き上げた40数年のノウハウを思えば、今の後発メーカーで世界の頂点と言っているところの技術力など日本に10年は遅れているでしょう。本当ですよ。彼らはヤマハを追い越したのでは決してないのです。ヤマハが消えてしまったから前に立っただけです。進歩ではなく、実は日本が10年前にすでにやったことを、さも新しいことのように繰り返しているにすぎません。本物を知るべきです。本物を見て。そのうえで世界を変えていけばいいのです。ヤマハが何十年もかけてやったように。
 今のような日本のアーチェリーにしてしまったのは、ヤマハを守らなかった、食い物にだけした人たちとアーチャーだったのかもしれません。そしてそんな人たちが今度は日本のアーチェリーそのものを食いつぶしているのかもしれません。。。 例えば、ただの一本の棒ですが、世界初、世界で最高の性能と品質をお見せしましょう。売れる売れないとか、誰が使ってるとか、実績とか、ブランドとか、見てくれはどうでもいいのです。これが日本の底力であり、日本が作る世界一、ということです。日本が世界を変えればいいのです。ヤマハが生きていた時までは、日本に世界がついて来ていたのですから。 (2004年1月15日)
 

 
■先日、パワーロッド80を射ってみたいというアーチャ−がいたので、室内の的なしの近射だったのですが、数射使ってもらいました。で、その方曰く「うー、硬すぎるよ。ウエイトが緩むもん。。。」との感想。何事にも第一印象は大切ですし、それはそれで大事な評価なのですが、それを聞いて思い出したことがあります。
 1972年ミュンヘンオリンピックの年、ヤマハはナショナルチーム強化合宿で世界で初めて「ケブラーストリング」のテストを試みました。時代はダクロンストリング、弓もやっとこの年からテイクダウンが登場し、ほとんど多くのアーチャ−は未だ木製ワンピースボウを使っていた頃です。その時の日本代表選手たちの評価は、「音がうるさい。クリッカーが緩む。」という実にあっけない感想でした。結果、その明快な第一印象と先入観によって3年後のインターラーケン世界選手権でダレル・ペイスが驚異的な世界新記録とケブラーストリングで世界の頂点に立つまで、この最新素材が日本で日の目を見ることはなかったのです。そして1975年からケブラーストリングは世界の標準仕様となり、それまでの弓のチップはすべてモデルチェンジし、現在の高密度ポリエチレンへと進化してきました。
 あの時、ヤマハが半歩ではなく二歩も三歩も進みすぎていたのか、それとも日本選手の理解する能力や知識や感性が欠如していたのかはわかりません。しかし、日本が世界最新の道具で世界の頂点に立つ夢は、カーボンアローの時と同じように最初の一言で消え失せたのは事実です。
 そこでパワーロッド80に話を戻します。まず正直あたり前の話ですが、世界初で最高性能を持つ超高弾性の最高品質ロッドです。当然硬いです。それは使ってみればわかるでしょうし、使わなくてもロッドに膝を掛けて思いっきりたわませてみても、叩いてみても感じます。では実際のシューティングにおける評価なのですが、まず思うのは、エクステンションロッドを使用するアーチャ−なら、どんなロッドをテストするにしてもエクステンションロッドにはパワーロッド80のような剛性の高いものを使うべきです。今多くのアーチャ−が使っているエクステンションロッドがすべて剛性不足とはいいませんが、この根元になる部分が完璧に硬くなければどんなスタビライザーであってもエクステンションロッドの性能が混ざり合ってしまい、センターロッド単体を正しく評価することはできません。それは、ロッドの先にゴムが付いていても同じことです。ロッドそのものの性能を確認したいのです。
 そのへんの条件を整えたうえでの話ですが、もしパワーロッド80に不満があるとするなら、唯一射ったあとの硬さからくるそれらしい振動でしょう。ちょうどヤマハのパワーリカーブを射った時のようなカーンといった感覚です。ただし、それは射ったあとだけの問題です。
 では満足はということですが、ここから先は分かる分からないの能力や、それぞれの評価があるでしょうから逆にみなさんの感想を聞きたいと思います。もし今、普通のカーボンロッドをお使いなら、次のことを意識して射ち比べてみてください。

  □エイミング時の震えに対するゆり戻しのなさ。
  □狙っている時の押し手の震えなどの微振動のサイトピンへの影響。
  □押し手の震えや動きとサイトピンの動きの連動(ズレのなさ)。
  □リリース時の感覚とシャープさ。(これが嫌いなら仕方ないですが)
  □発射時の弓のブレとズレ。(トルクと動きの解消)
  □発射時の弓の跳ね上がりのなさと安定感。
  □弓のコントロール性の良さと使い易さ。
  □外観。(まったく性能には無関係なのですが、きれいな色で繊維を隠したり、すぐに剥がれてくる塗装のロッドとどちらが美しいか。。。)

 コンパウンドアーチャ−なら、どちらがサイトピンが止まるか。コントロール性はどちらがよいのか。リカーブアーチャ−なら、なおかつ思いっきり押し手を押していってもどちらがピンがゴールドに止まってくれて、安心して射てるか。そして、どちらが射った時に弓が動かず安定したシューティングを約束してくれるか。を、射ち比べてみてください。多分現在あるスタビライザーの中で、最高レベルの性能と安定、安心を与えてくれることと信じます。
 しかしもしそんな評価が得られなかったり、分らなかったとしても今回の工房でもっとも重要なことは、これによってカーボンの素材のこと、作り方のこと、性能のこと、中身のこと、世間のこと、値段のこと等など、考える機会が与えられたことなのです。これまでストレートロッドが登場して以来、スタビライザーは高剛性の方向に進化し、アーチャ−もそれが正しいことのように漠然と商業ベースの中で教え込まれてきました。しかし、世の中の製品が必ずしもそれに追随し進歩あるいは改善されてきたのかは、今回その延長線上に存在する最高性能、最高品質の道具が現れたことで明らかです。現時点におけるひとつの完成形ができあがったことによって、評価の基準が明白になったはずです。これからは値段で性能を期待するのでなく、性能で値段を判断することができます。
 そしてもうひとつのお願い。このような超高弾性の高性能スタビライザーが登場したからといって、高弾性=選手・上級者、柔らかいロッド=初心者・中級者 といった図式でスタビライザーを捕らえないことです。たしかにトップ選手やパーフェクトを狙えるレベルのアーチャーにとっては、ただの棒ではなく性能を持った棒は大きなアドバンテージです。しかし上級者であったとしても、硬いスタビライザーが好きなアーチャーもいれば、柔らかいスタビライザーを好むアーチャーもいます。トップであってもミドルであっても、硬いスタビライザーがむいているアーチャ−もいれば、柔らかい方が適していたり、点数が出るアーチャ−もいるということを理解しなければなりません。硬いから、高価だからいいのではなく、自分にとっての最良の道具は何なのか、何が必要なのか、そしてそれに答えてくれる製品はどれなのかを、よく考えることこそが大切なのです。 (2004年2月12日)
 

 

(Kam’s Board 抜粋)
 

投稿時間:04/02/18(Wed) 12:46
投稿者名:森のくまさん
タイトル:Re^2: パワーロッド80!
とうとうパワーロッド80が手許に届きました。思っていた以上の出来映えで感激です。太さ、重さも私の感覚では最高です。少し重いのでパワー不足の人や、女子は、ウェイトは要らないくらいだと思います。センターはビシッと真直ぐ前を向いています。これが本当なのですね。太さは直径が22、3mm?23、3mm?計ったのですが忘れました。とにかく少し太いです。
存在感も相当あります。CPの人にも多いにお勧めです。まだ実射していないので何とも言えませんが、CPの人にこそ使ってみて頂きたいと思います。
APSもCPの人に評判が良いのを知っていますので。。これから実射しての感想をまた寄せたいと思います。お使いになった方、是非この欄で公開して頂けたらと思います。尚、ウェイトですがキャップウェイトは長いボルトが付いていて、このボルトで2個目、3個目のウェイトを貫通して止める構造になっています。ウェイトにはただ、穴が空いているだけなんですよ。こんな事は誰も考えつかなかった事ですね。是非一度皆さんもお試し下さい。
投稿時間:04/02/19(Thu) 10:50
投稿者名:HOYT TD2
タイトル:Re^3: パワーロッド80!
入手しました。と言うことで昨日は大風の中実射テストを敢行しました。寒かったです。
今回は26と4の二本、サイドロットは見送りました。
まずセンター1本から比較はH社ストレートとAPSです。
実射の感じはやはり硬い、しかし可成り心地良い物でした。さすがに1本だけだと前にウエイトを積まないとバランスは取れませんが、それでも可成り満足いく結果が得られました。発射後の振動の残り方だけで言えばAPS・H社・80の順ですがエイミング時の振動吸収は何故か80が一番上のような感じでした。
次にミドルロットVバーつまり今の主流装備でテストしました。私にはフロントヘビーでは地震発生で使用を断念していますが敢えてテストしました。H社・APS装備では以前と変わらず地震の巣です。因みにVバーはTFC付きです。しかしミドルロットを80に替えた所振り戻しが少し軽減された様に感じました。次にセンターも80に換えたところエイミング時の振り戻しが明らかに減りました。更にリリース時にグニャっと来る感覚が無くなりました。これはミドルロットの強度アップによりVバーとハンドルが強度的に一体になった為だと思います。非常に押しやすい弓に変身しました。センターがエイミング時の震えの振り戻しを効果的に吸収しているものと思いました。暫く実射し感じをつかんだ後、VバーをE社製ストレートロット替え更に実射しました。ダンパー付きより多少震えが増幅しましたが以前の様にエイミング時の強烈な二次振動の発生は有りませんでした。凄い本当に。
更にセンターウエイトを付けたり外したりして確認しました。ウエイトを付ければやはり静かになりますが全体重量が有り、インナーウエイトのためロットのみでも十分に効果は感じられました。女子や力の無い方にはトップウエイトを外して使用する方がバランス的にも良いのではないかと思いました。
シューティングの感覚はホントにダイレクト、積極的に押すことで残振動も気にはならないレベルです。逆に言うと積極的に押した方が矢は更に集中します。私自身考え方を変えなくてはと感じました。
次は自分のセッティングに戻して更にテストを続けました。根元にTFC・Vバー、アッパー付きです。第一印象はやはりエイミング時の振動軽減効果が顕著でした。同じく積極的に押すことで矢の飛び出しが非常にスムーズになりました。この場合26せんたーでは一寸硬くなり過ぎるのでセンタートップにウエイトを戻し使用しました。とにかくグニャグニャ・ブルブルとした感じが自分の弓から可成り軽減された様に感じました。
考察すると、非常にシャープに振動を吸収するる為硬く感じるが自分が押した方向に素直に弓が飛びだす事が確認出来ました。やっぱり凄い。
次は追加注文の29インチを使用して実射をしようと思います。これは根元Vバー専用になると思います。
今回CBについては数射しか試せませんでしたがシューティングの振動をガチっと受け止めてもらえる事が確認出来ました。長い方が来たら本格的に試してみたいと思っています。
今回何れも実射は10M〜30M、的は40cmマルチ、80cmとフィールド用20cm、40cmでした。グルーピングについても良好であった事を書いておきます。多少プランジャーを硬めにして綺麗に飛びました。次は長距離でテストしてみたいと思います。好き嫌いは出るとは思います。感じる人もそうでない人もいると思いますが今までのロットとは別物で有る事を理解した上で使用し評価した方が良いと思いました。是非とも勧めたい逸品です。これははっきり実感しました。
投稿時間:04/02/20(Fri) 15:47
投稿者名:ベアボウアーチャ−
タイトル:パワーロッド80
 とにかく素晴らしいの一言です 少し重いのですが射った瞬間の手のなかに残る感覚は 昔ヤマハが初めて出したカーボンリムの感覚を思い出しました、もっともこのリムはヤマハが回収してしまいましたが、この感覚はベアボウのものしか知らなかったと思いますが。もちろんこの報告はRCでのものですCPはまだ射ってないですが(3スタイル共やります)集中が少し小さくなった感じで良く当たります。
投稿時間:04/02/23(Mon) 09:11
投稿者名:HOYT TD2
タイトル:Re^2: パワーロッド80
リポート第2弾です。本格的に実射してみました。セッティングによる差は前回の通りです。今回は自分のセッティングで的に集中してみました。距離は射場の関係で20Mフィールド20cm的を使用しました。実際に試合では近いにも係わらずなかなか当たらないのですこの的は。微妙に外れます。なかなか気持ちよく黄色に入りません。それはよいのですが、まず以前の射法と言うか置きに行く射ちかたでやってみました。気が付いたのはコピーの通りセンターの振り返しが減っている事です。実感として判りました。積極的に押したいと言う気持ちは常に有るのですが、タイミングを逸すると地震発で弓のコントロールを失ってしまい結構外してしまいます。それが怖くて置きに行くような小さな射ちかたになっていました。TFCをいっぱい付けても一緒です。しかしこのスタビを付けてから確かに震え方は一緒ですが一寸こらえると何故か少しだけ震えが軽減します。そのすきに一気にクリッカーを切ってリリースです。押し手がしっかり的方向に向いていれば今までのように大きく外れることは少なくなりました。
と言うことで大昔トリプルでやっていた(実はその頃の方が平均点は良かったのですが)通りの方向性重視の押し方を意識してシューティングしました。非常に弓の抜けと言うか飛び出しが良好・震えも堪えることが出来ます。結果M射は減って来ました。とにかく方向性が良いスタビです。変な撓みや弓が残る感じが少ないです。センタースタビと言う物はこんな物だったのかと改めて認識しました。今までに無い感じです。とにかく安心して押し込める弓に変身しました。
やはり道具の性能は目的に合わせて特化する事で恩恵も大きくなることが判りました。それを組み合わせて自分の物にしていく事が重要かと思います。点数的には黄色とMが少し減り4点付近に多く行くようになりました。黄色が減ったのは押す方向がまだ定まっていないためでこれは練習で解消する以外に無いと思っています。今日も風が強い・・・早く外に出たいです。
それと元気に押すことで弓にパワーが伝わるせいか?弓の静止状態を維持できるかどうか判りませんが若干矢が軟らかめに出ることも気が付きました併せてリポートします。
投稿時間:04/02/23(Mon) 23:36
投稿者名:Djnii
タイトル:Re: パワーロッド80!

パワーロッド80、非常に気になっています。
現在イーストンのACE/SS29"と70°Vバーで、根本だけAPR、カウンターウェイト、ダンパーのたぐいは一切なしという組み合わせで、重量はかなり先端にウェイトをつけてフロントヘビーにして、弓を前方に預けるような形にしていますがACE/SSはちと柔らかいです。
現在、サイトはそこそこ止まる物の、(かといってよく当たるわけでもないのですが)
ロッド自体はそれなりにふるえているので、たまに揺り戻しが思わぬ所にくるときがあります。
私の認識ではスタビライザー=アクティブバランサーなのですが、パワーロッドの位置づけとしては「上級者向け」なのでしょうか?それとも「初心者でも試してみる価値があるモノ」なのでしょうか。私自身は初めて半年たらず、まだ30mで300に届くかどうか、という腕前です。
他にやることもいっぱいあるし、無茶な質問だとは自覚しているのですが、設計コンセプトはどうなのかな?というところが知りたいです。
もしよろしければ使用した方の先達としての意見をお聞きしたいです。

投稿時間:04/02/24(Tue) 13:01
投稿者名:HOYT TD2
タイトル:Re^2: パワーロッド80!
だったら80ですよ。ミドルロットはAPRより揺れませんVバーの効果がキッチリ出ます。フロントヘビーなら80センターにウエイトを。でも現在のスタビの重量なら80にしたときウエイトはあまり要らないと思います。今の装備でサイトピンが止まるのなら80のセットで更に安定感が出ると思います。それに乱暴に押してもグネグネしません。キッチリその方向に弓が飛びだすようになります。硬さは好みですが十分に押し切れば全く気になりません。むしろスタビと弓の一体感の方が心地よいです。お試しあれ。
投稿時間:04/02/24(Tue) 22:47
投稿者名:Djnii
タイトル:Re^3: パワーロッド80!
> だったら80ですよ。

確かに工房の性能評価を読むと、上級者限定という物ではないと書かれていますね。
私の確認不足でした。
リリースの時の爽快感も楽しみの一つですので、好みから言えばアタリの様な感じです。
比較点として書かれている部分も普段気になっているところでビンゴです。
後はACE/SSのフルセットやAPRがもったいないなーと思うところで…
譲るにしても、友人とかも私を見て始めたがってるのですが、
なかなか手近な射場がなくて、というところですね。
(私は徒歩10分のところに平日夜使える射場があるので)
これはまた別の話になりますが。
アンケートボードに足しておきます(^^;
財布と相談しながら悩むことにします。
投稿時間:04/03/02(Tue) 08:42
投稿者名:管理人
タイトル:はい!
本日、みなさんに「パワーロッド80」がお届けできます。そしてこれからもっと多くの皆さんに「棒」にも性能があり、違いがあることを体感してもらえると思います。よろしくお願いします。
そこで先にお使いの皆さんからは、この掲示板をはじめたくさんのうれしいご報告を頂いているのですが、先日「パワーロッド80」の表面のカーボンクロスも800(ギガパスカル)なのですか? という問合せを頂きました。
「パワーロッド80」に使われている繊維はすべて800です。表面にクロスを配したのは装飾的な意味もありますが、このロッドは強度設計、剛性設計ともにアーチェリーのロッド用に設計、生産したものです。通常のロッドより少し太くしたのも、それはそれで意味があってのことです。そして今、世の中にあるスタビライザーはグレード的にはすべてほぼ240と思って頂いても間違いはありません。日本製もすべてです。
ということで、コンパウンド、リカーブを問わず評価を頂いていますが、数値からいってもこの800の持つ意味は大きいと思います。
これからも、たくさんのご報告をお待ちしています!
投稿時間:04/03/02(Tue) 12:48
投稿者名:HN 44
タイトル:現場って下さい
可成り意味あい的にピントが外れますが、大昔シングルボウに16mmステンレスパイプを一本装着した事があります。この時の弓の動かない感じと一体感が蘇りました。その時振動はグリップ下のカウンターバランスでカバーしていましたがこれでも結構振動は取っていました。何故止めたかというとセンタースタビの重さにブッシュが耐えかねてすぐ抜けてきました。締め上げるとネジは折れるし。何せ6mmネジでしたから。パワーロト80はそれ自体衝撃を吸収発散すると同時に制止性と言うか自己保持する力が非常にあります。やっぱり素材ですね。共振しないです。これは実感でした。ロット自体が色々な振動を押さえてくれるように感じています。実際にはどうなのかもっと使い込まないとはっきりとした結論は出ませんが、確かに今までの物とは物が違うことだけは判ります。確かに向き不向き、好みは分かれるところです。なぜならここまで性能を高めた物を扱うため、人間にもそれなりの素質と技術レベルを要求する道具になったことです。しかし一方ではこの道具自体が上級・中級・初級何れの向きの物でもない、最終的に使用者の感性に訴える物であることも言えると思います。とにかく使ってみないと判らないです。合うか合わないかが。
投稿時間:04/03/02(Tue) 21:08
投稿者名:Djnii
タイトル:早速試してみました
で、結局今日届いて試してみた訳なのですが…
29"+70°水平Vバー+エクステンション+サイドロッドです。
初めてリリースした瞬間ある意味カルチャーショックでした。
カッターナイフを出刃包丁に持ち替えたような、と表現できるような。
コンセプトから予想された機能をしっかり発揮してくれました。
リリースの感触が「びょん」だったのが「どん」になりました。
ふるえは確かに普通に起きるのですが、リリースの瞬間にブレないですね。
弓に腕を預けることができるというか(正確ではないですが)ヘンにふらつかないのでクリッカを落とすのが楽になった感じがします。
グルーピングは少々小さくなったという程度でしたけど(^^;
リリースの時にぐりんっっと矢軸を中心に弓が回ることがなくなって、
大きくはずれることが減ったような気がします。
ただ、確かに重いです。それでも全体で重いという感じで、「先端にウェイトがついている」という感触ではありません。
筋力をつければカバーできそうです。(押し手が疲れる前は劇的にグルーピング小さくなりました)高ポンドならばもっと効果を発揮しそうです。
余談ながら、エクステンションとVバーをつけると、戦えそうな外観になりますね。
3尺4寸ぐらい?Vバーで鍔競合いもいけそうです。
仕上げが美しいので戦うわけにはいきませんが。
投稿時間:04/03/02(Tue) 23:03
投稿者名:○○○
タイトル:パワーロッド80が届きました
今日(3月2日)届きました。
私は58歳10ヶ月。千葉県八千代市在住です。昭和45年、東京のデパートで26ポンドの弓のセットをおもちゃ代わりに買ったのがはじまりです。その後、帯広に転勤し48年にYG37ポンドを買って本格的に射ち始めました。
しかし2年後に北見紋別に転勤してレンジが無いため、射つことはなくなりました。10年後の57年に弓を教えて欲しいという社員が現れ、一緒に40ポンドのテイクダウンボウを買って、射場を工場の庭に作って再開。58年、はじめて帯広の大会に出て、シングルラウンド1105点、2位でした。しかし又すぐに転勤となり、今度はゴルフに熱中。
市内で初心者講習会があるからという妻の勧めで、昨年3月1日に又一式買って始めました。
さて、ここからが本題です。スタビにロゴマークがいっぱい描かれているのが嫌で、1月にナイフで塗装をすべて削り取り、Y.KUROSUを白地で入れクリヤーを塗ったところ、これがすこぶるシンプルで、すっかり満足してしまいました。そんな折、管理人のサイトに出会い、性能以上に、『ロゴ無し』に負けてしまいました。今日届いたスタビを早速使ってみました。
自分の部屋で、距離は4m。巻藁にA4の紙に同心円を、直径1cmは10点、2cmは9点・・7点まで描いたもの(30mを4mに縮尺。部屋ではこの紙をコピーして練習しています)を貼り、射ってみました。今迄使っていたA社のスタビでは、53・56・57。パワーロッドでは57・57・56.合計336点。
いつもは、320点ぐらいなので、今日は調子が良くて、点数では差が出ませんでした。  しかし
1.ずしりとした重さがあり、矢尺が伸びるような感じです。
2.エイミングが長くなると、いつもは震えてくるのですが、その震えが パワーロッドでは遥かに小さいと思いました。(力不足で震えが来ると思っていましたが、管理人の言われるスタビに振るわせられていたのかも知れません)
3.何より、カーボンそのものの色にすっかり魅せられてしまいました。
 もし、性能が他と同じでも色具合だけで満足です。
明夜は東京港区スポーツセンターで30mを試してきます。震えについて、実感できるといいのですが。
2月22日、私は6部に出ました。着いた時はまだ5部が射っていました。
亀井さんが出ていると知っていれば、お会い出来たのですが。
結果は、251-267-518でした。530は出せると思っていましたが、そう甘くはありませんでした。
また、ご連絡します。
投稿時間:04/03/03(Wed) 19:05
投稿者名:管理人
タイトル:はい!
ありがとうございます。皆さん、お気軽に声をお掛けください。よろしくお願いします。
そこで早速ですが、今回これだけたくさんの皆さんから、すぐにこれだけの良いお便りをいただけるのに感激しています。これはあまり良い言い方ではありませんが、素人の皆さん(オリンピックや世界選手権の選手ではないという意味で)から、これだけ評価をしていただけるということは本当に凄いモノであり、すごいことなんですよね。驚いています。正直、今回の企画は昨年の夏頃に書いた「オレンジジュース」シリーズから伏線は張ってありました。
そして最初に目指したのは、ともかくはカーボン繊維の素材のこと、作り方のこと、そして品質のことを知ってもらいたかったのです。多分、今ショップに行ってお使いのカーボンスタビライザーの素材を聞かれても、答えはないでしょう。そうなんです、これはスタビライザーに限らず、矢もリムも同じことです。高級品だから、値段が高いから、トップが使っているから、、、というそれだけの理由で高いお金を払わされています。価値があり、満足があれば、それはそれでいいのですが、そうではない気がします。騙されているとは言いませんが、コストパフォーマンスとはその価格に対する値打ちであり、満足だと思います。
今、皆さんのまわりにあるアーチェリー用品に使われているカーボン繊維は、まず240(ギガパスカル)グレードと思ってもらっても間違いはないでしょう。しかしそれは繊維であって、それをどれだけ使って、どんな品質管理、設備で成型加工するかはまた別の問題です。そしていくらかも。しかし今回使った800はその3倍以上の高弾性を持つ、主に宇宙開発などに使われる最先端素材です。
このピッチ系カーボン素材を扱えるメーカーは世界で3社。その中の新日本石油(エネオス)さんとのパートナーシップによって、今回の「パワーロッド80」は出来上がりました。アーチェリー用に設計し生産したカーボンロッドです。実は日本にはもう1社三菱系のメーカーがあるのですが、もしそこがアーチェリーに参入するとしても650が限界でしょう。800は不可能です。もし同等の素材を使うなら1平方メートルが数万円の宇宙用プリプレグを使用せざるを得ません。800をアーチェリーに使用できるのは、世界でプロセレクトだけなのです。この意味を知って欲しいのです。昔ならこんなことをヤマハがやったのでしょう。世界をリードしたのでしょう。ところが今は、そんな日本の底力や性能を語るアーチェリーメーカーはなくなりました。選手対策と金で得たタイトルだけで、市場を拡大しているのです。本当に必要な性能や評価、そしてトップでないアーチャーの望みは置き去りです。
今回の800はある意味で、日本のアドバンテージです。世界で日本しか持ち得ない性能なのです。ぜひそのことを理解してください。そして日本に「メーカー」のある意味を考えてください。昔、ヤマハの目指したのは、「日本人が日本の弓を使って、世界の頂点に立つ」ことでした。他国が、自国以前に日本にアドバンテージを与えてくれると思いますか。まずは自国が勝って、それをもって商売でしょう。
今年はオリンピックの年。日本のアーチェリーを、守り育てることを考えませんか?!! ということです。 (^^ゞ
投稿時間:04/03/07(Sun) 23:25
投稿者名:○○○
タイトル:無題
パワーロッドが届きました その4
今日は船橋に70mを射ちに行く予定でしたが、寸前に予定を変更。
昨日の強風の中での結果に納得いかず、昨日と同じ、酒々井(しすい)に行って来ました。小山のすそで、横は田んぼ。50mまで射てて無料の場所です。10時前に着いたところ、師匠が先に来ていて、的を出しておいてくれました。師匠は今日は風が強いと言いましたが、昨日に比べればまだまし。
50m
@センターとエクステンションはパワーロッド、サイドは前の物で
     45・43・45・49・49・44=275
Aエクステンションはパワーロッド、センターとサイドは前の物で
     47・49・53・45・53・44=291
B全てパワーロッド、トップウエイト3個を取り外した物で
     54・42・47・42・47・51=283
 その後は、急に雲が出て、強風が吹き始め、18射は各各40がやっと。
 スコープが倒れてしまった程でしたので、やめて、芹摘みに変更。

私にとって重いと感じていたパワーロッドもトップウエイトを外せば使える事がわかりました。前の物は軽いと思って使っていたわけではありませんが、パワーロッドの後に使えば非常に軽く感じたのと同様、前の物に慣れてしまっていたので、パワーロッドが重すぎると感じたのかもしれません。師匠も色々いじらずに、しばらくBで使って慣れてみては、と助言してくれました。
今までやった事は、エクステンションをすべてパワーロッドにしての試射です。一度、前のエクステンションでやってみたかったです。面白い結果が出たかもしれません。
家に帰って、トップウエイトの穴に、ステンレスのテープを丸く切り、五重にして貼っておきました。使い慣れてテープをはがす事が出来る日を楽しみにしています。
今日の結果ですが、風が止まった時は、Bが一番でした。面白いように
黄色に吸い込まれました。しかし、風が吹いた時はだめで、3点に3本入れてしまいました。早くパワーロッドに慣れる事が大切と思います。
早急に答えを出したくて、昨日は失礼な事を書き込んだと思います。どうかお許し下さい。
射った後、弓の振動が一瞬に収まる事を体感させてもらいました。それと、
購入を決めた一番の理由の『ロゴ無しの美しさ』をありがとうございました。
ということで、私の使用報告は、今回で終わりとします。
投稿時間:04/03/08(Mon) 13:09
投稿者名:HOYT TD2
タイトル:その後の経過
2本目29”を入手同じくテスト中です。CBの経過は次回にします。何せ弓自体が射てる状況に無い物で早急に組み上げ直します。RCについて同じ条件でテストしています。このスタビはやはり長い方が色々な面で効果が判ります。と言うかはっきりします。長くなってもやはり振り戻しの減衰効果は変わりません思いっきり押せる状況には変わりませんでした。しかしトップウエイト装着で可成りフロントヘビーになりますが直進性は非常に良好です。従ってウエイトを外し、インナーのみに任せてもこの長さであれば良いのではないかと思いました。根本的なスタイルを改造中です。押すことを意識してです。それはそれで個人の問題ですが、矢の集中はやはり良好です。後は重さですね。好みの分かれるところは。私は好きですが。では又次回。
投稿時間:04/03/18(Thu) 00:33
投稿者名:Djnii
タイトル:リリース時の衝撃の逃げ先

パワーロッド80をセットでつかっていますが、
ダンパーの類は前から一切つけていませんでした。
(そもそも揺り戻しがいやだったので)
しかし、剛性が高いせいかリリースの衝撃の逃げ場がなく、
ネジというネジがすべて緩んできます。
いくら締めても、一番緩いところに衝撃が集中するので、
別の所に緩みが出てしまうだけのようです。
プランジャやスタビライザーは言うに及ばず、サイト、
サイトベース、果てはExceedの金具まで緩みました。
さすがにそのうちどっかが折れそうでしたので
カウンターバランスのところに小さい20gぐらいのダンパーをつけました。
これぐらいだとエイミング中にはほとんど影響しないので、
パワーロッド80の利点を生かしたまま緩みがほとんどでなくなりました。
やはりどこか一カ所は衝撃の逃し先がないとまずいのかもしれませんね。

投稿時間:04/03/18(Thu) 12:58
投稿者名:HOYT TD2
タイトル:Re: リリース時の衝撃の逃げ先
その通りです。皆緩みます。これはかつてケブラー弦が登場したとき、カーボンリムが登場したとき、ダンパーレスになったときそれぞれ発生していました。当然なのですが。
一つ提案と言うか経験上からです。先ずセンターの5/16のネジにはストリングワックスを塗布して締め込んでみて下さい。多少グネッとした感じで締まりますが緩みは防止できます。ネジロックの代わりと潤滑剤(硬いグリス)の役目をします。ネジのカジリ(ネジ山が潰れる)防止にもなります。出来ればブジョンの硬いワックスがお勧めです。温度変化に強いので・・・当然クリッカーにも有効です。お試し下さい。気に入らなければ拭き取ればOKです。
同じ方法でサイト類やクリッカー類の小ネジにも塗布します。少し重めになりますがネジはガタ付きません。
サイトエクステンションブロックですがこれは厄介です。外さないつもりであれば接着が有効ですがそうはいかないと思います。この場合は先ほどのネジのワックス技と共に私は台座裏(ハンドルとの接合面に)ゴム系接着剤(G17とかGクリアー)を薄く塗布し半乾燥(指にくっつかなくなった状態)でネジを締め上げます。外す時多少はくっついていますが摩擦が大きくなるのでずれてきません。特にCB等の細かい振動が多い弓では大変有効です。
今回のロットはエイミングのし易さと弓の飛び出しの方向性を確保するのに大変有効だと言うことが体感しています。振動の発散性も大変良好ですが、その過程でどうしても残振動が発生します。これがいたづらしてネジ緩みにつながりますが、この辺を理解し道具を処置すれば大変に良い物だと思っています。
その昔、実質50でビーマンのアローを発射した時を思い出しました。凄く手がしびれたことを思い出しましたが扱い慣れるとどうって事無いです。かえって快感になります。
後はダンパをVバーに装着するかです。方向性を80センターに任せ更なる微振動吸収とエイミングの安定性と発射後の残振動吸収を持たせるかです。
確かに身体の振動とダンパの共振点が一致するとかえって揺れだしますがロットとウエイトそしてゴムの硬さの調整組み合わせで解消できるはずです。
色々な方法が有ると思います。今はあまりにもそういう事に無頓着すぎると思っています。腕が一緒なら合っている矢を使った方が点数出せるのがこの世界です。何処かの不安を解消して試合に臨まなければ勝てないと思います。
投稿時間:04/03/27(Sat) 09:26
投稿者名:ナン・リー
タイトル:パワーロッド80・エクステンション
 私も使用させていただいてます。エクステンションロッドを約一ヶ月ほど使っての感想を。
 ・サイトがとまる
 ・シュート後の振動(スタビライザー同士の共振と思われる部分?)が減った
 ・シュートしているうちに緩んでくる。
 というのが正直な感想です。最初のうちは、Vバーとの接続ねじやハンドルとの接合部の緩みは気になりましたが、それは性質上予想していたことですし、エンド毎にでもチェックすればよいことです。
 ともかくは満足しています、もっと使い込んでまたカキコします! 

 

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