ストップウォッチ

 あの優雅で、知的で、社交性に富んだ貴族のスポーツ「アーチェリー」は、どこに行ってしまったのでしょう?

 昔、日本にアーチェリーが入ってきた時、世界のルールは長距離も近距離も6射6分でした。
 その頃の学連では6分警告7分完射というとんでもない変則ルールもありました。それが時代とともに、そして的中精度の向上とともに近距離だけが3射3分の時代もありました。長距離の3射づつ入れ替わりの2立の時もありました。その後、3射2分30秒、6射5分の時代が長く続きました。そして、多くのアーチャーはシューティングラインの上で悩み苦しみ、喜び、人生について考え、多くのことを学んできたのです。
 それがどうでしょう。競技の低迷を背景に「見せるアーチェリー」を合言葉に3射2分(これももっと短縮されそうですが)、団体戦ではすでに3射1分ですよ! 一度引き戻し、信号が黄色にもなろうものならあとは何がなんでも射つことしかない時代になってしまいました。もう、シューティングライン上で人生について考えることはなくなってしまいました。と、なればあとは自分で120秒の時間を管理するしかありません。

 そのために、アーチャーは時間の経過を測定できる時計を持たなければなりません。(ビッグトーナメントであれば時間管理装置としてデジタル時計がフィールドにありますが。) そこでストップウォッチもいいのですが、ここはやはりリストウォッチです。Evel のクロノグラフがお勧めですが、アポロ11号で月に行ったOMEGA スピードマスターもなかなかです。しかし、スポーツシーンを考えると、あえてCasio G-SHOCK。多々あるモデルの中でも単なるストップウオッチ機能だけでなく、例えばスタートボタンを押して5秒後に計測を開始するもの(オートスタート機能)は、シューティングラインに入って時間を無駄にすることなく非常に便利です。また、120秒を設定しておくと、そこから減算して時間を知らせてくれるもの(目標タイム報知機能)も試合には最適です。

 ただし、これらの機能はG-SHOCKの中でも限られたモデルにしか付いていないので注意して探してください。ちなみに、写真のモデルDW6600Bはこれらの機能がついて¥11000(実売¥8800程度)とお勧めです。それにG-SHOCKはバンドが長いのでスコープなどに取り付けてもお洒落です。
 貴族のスポーツなら間違ってもキッチンタイマーを腰にぶら提げることだけはやめてください。

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