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では、宮城まで3泊4日何をしに行ってきたかというと、県の競技力向上対策本部から「放送主任」なる肩書きの委嘱状を受け取ったのです。実はこれまでにも、日本全国いろいろな所で数100回を超える講習会をやってきました。そして、うれしいことに今でも年に数回は講習会の依頼やお手伝いのお願いを、各協会や学連の皆さんからいただきます。別にこれを仕事としているわけではないのすが、このホームページをご覧になってお分かりのように可能な限りお力になれることはと思って、いつもできるだけのことはさせていただいています。そんなわけで2001年宮城国体アーチェリー競技の会場となる「東和町」には、縁あって1997年にまだ会場の具体的な場所などが決まる前から講演会と地元の方がたを対象にした講習会で寄せていただいていました。その後も講習会で宮城県には数回来ていたのですが、そんなこんなで今回のお手伝いとなったのです。 |
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放送主任の業務なのですが、「競技進行における放送業務を円滑に行う」の元に、競技会当日までは
@競技進行に関する放送原稿の作成 Aその他予想される放送原稿の作成 で、競技会当日は
@競技進行上における放送
その他必要な放送 A緊急
臨時の放送は総務副委員長がその適否を判断したもののみ放送 B放送原稿の保管 とマニュアルにはなっています。が、それを知ったのは、現地に入ってからでした。というわけで、リハーサル大会というのに何の準備もなしに・・・・ということで (^^ゞ。 |
熊本国体を見られた方は気付かれているでしょうが、国体もオールラウンド化に伴って試合中に実況中継のようなアナウンスがされるようになりました。実はこれがメイン(?)の仕事で、現地に行ってみると「ともかく試合を盛り上げてください!」という指示だったのです。 |
ちょっと話は逸れますが、最近のアーチェリーに「ルールの整合性」(この言い回しは、知ってる人だけが知ってますが)なんてカケラもないと思いませんか?! 近代アーチェリー競技はオールラウンド(90・70・60・50・30m)のシングルラウンドあるいはダブルラウンドでの歴史が刻まれてきました。1972年、オリンピックにアーチェリー競技が52年ぶりに復帰してからも同様です。ところが、その流れが変わりだしたのが、1988年ソウルオリンピックでのグランドFITAラウンド導入からです。しかし、この時はまだ変則ではあってもFITAシングルの記録は残る方式でした。(各距離を9射ずつ行い、勝ち残っていく方式です) これに整合性が求められなくなってくるのは次の1992年バルセロナからです。そこから始まったNOR(ニューオリンピックラウンド)方式が現在に到る競技の原型です。そして今年のシドニーオリンピックでは、選手は70mしか射つことはありません。これはルールの整合性ではなく、ルールの「必然性」でしかないのです。何のための必然なのか? それは「見せるアーチェリー」であり、アーチェリー競技そのものの生き残り策なのです。時間短縮、意外性、テレビ写り、勝ち負けの明確化・・・・すべては競技者のためではなく、観客のために存在するルールです。例えば現在の団体戦は3分の中で3人のアーチャーが入れ替わり立ち代わりで各3射を行います。1分3射、1射20秒ということになります。これは国体も同じです。必然以外の何ものでもないのです。しかし世界ではどんな状況でも強い者が勝利します。あるいはアーチェリーの生き残り策に口をはさむ状況ではないことも十分に知っています。ただ、整合性を言うのであれば、それはルールの整合性ではなく、生き残りのための整合性だということを、アーチャーも役員も理解をするべきでしょう。そこを間違うとアーチェリーは、猿回し(差別用語?)以下の競技に成り下がっていきます。 |
そこで話は戻って、お手伝いをしてくれた女性(仙台の女子大でアーチェリーをする)二人のお陰で、何とか3日間の競技を一応無事に終えることができました。それにしても、盛り上げろと言われても競技者双方に不利有利がでないように配慮しながら、なおかつ瞬時に現状を伝えるのは簡単なことではありませんでした。 |
今回の大会にも次期開催県の高知や静岡の方も視察にこられていましたが、宮城県としては富山国体開催前ということもあり、まったく新しい経験が多くありました。そこで、このリハーサル大会の結果はと言えば「60%の出来で、大成功!」といったところでしょうか。正直、一年前とはいえ完璧にできる方が怖いというか、ここでいろいろな問題や予期せぬ出来事があることで今後の対策や問題点が見えてくるものです。現にこれが本番でなくてよかったというのが現場スタッフの正直な意見でしょう。だからこそ、21世紀最初の国体は大成功・・・となるわけです。放送主任も年が明けたら、ちょっと本気で考えます・・・・。(^_^;) |
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と、ここで終わるとあんまりなんで。。。。 |
とはいえ、ホームページネタを探しに行っていたわけではないのですが、せっかくですからちょっと国体の「裏」をお見せしましょうか?!! |