ノックの大きさとバイターノックとアダプター

 ドイツ製の「バイターノック」は、コンパウンドでDループ使用を前提に推奨している「ハンターノック」と呼ぶ対称(シンメトリー)形のものを除くと、フルドロー時にストリングに角度が付くことを前提とした独自の非対称形をしています。
 そのため、一般的(非対称形)なバイターノックを使用する時は、ノックの向きが決められていることに注意を払う必要があります。バイターに限らず対称形のノックの場合は、ストリングに反対につがえてもハネの問題を除けば同じ的中位置が得られますが、バイターの場合は上下を間違うと違った的中位置を示すことになります。なれれば簡単なことですが、ノックの形状とあわせてつがえる時に上側に来る面には「Beiter」の文字が刻印されています。
 非対称形でもうひとつ注意することは、ハネ貼りです。フレッチャーを使ってハネを貼る時、フレッチャーの精度はともかくとして対称形であれば3枚ハネの場合、一応360度の1/3(120度)で等間隔でハネがはれるのですが、バイターノックの場合少しずれる結果になります。そこで、きれいに貼るにはバイターノック用の「ノックアダプター」が必要になります。(フィルムベインの線引きであれば、なくても気にならない程度かもしれませんが。。。)
 これが1個(フレッチャーの台数分)あればいいのですが、アダプターのサイズが2種類(実際には3種類ですが)あることも注意しましょう。
 初心者用などを除いて、ノックには種類とは別にストリングをつがえる(挟み込む)「溝」部分の大きさが異なるものがあります。これは使用するストリングの太さによって異なるもので、コンパウンドや18本を越える太いストリングの場合は必然的に太い溝が必要になります。(細いストリングであっても、ノッキングポイント部分に下巻きをすれば、太い溝のノックでも使用はできます。) そこでバイターでは#1と#2の2種類のノックとそれにあわせた2種類のアダプターを用意しています。
 分かりやすいように、#1は黒色、#2はオレンジ色と色分けされています。そしてこれは他社のノックであれば「Sサイズ」と呼ばれるものが#1に、「Lサイズ」と呼ばれるものが#2のサイズに該当します。
 また角度を変えたり、取り外しや挿入の際にノックを曲げたりすることがないように使用する「ノックレンチ」も、バイター用の「プル&プッシュ」として、それぞれのサイズ用があります。
 
※) BITZENBURGERのフレッチャーなどでは、「アウトノック」(シャフトにかぶさるタイプのノック)でノックアダプターを使う場合、ハネを挟むクリップ部分が当たってしまう場合があります。その時は金属用のヤスリで少し削って使用してください。