クリッカーの強さ

 道具としてクリッカーを見た時、ただの板切れに性能などないように思われがちですが、実はそうでもありません。
 最近 Beiter 製クリッカーがよく使われているようですが、その理由はなんでしょう?

 「デザイン?」「ドライバーが不要だから?」「ポイントのあたるところに樹脂プレートが付いているから?」・・・・それらを性能と感じるなら、それも結構です。しかし、Beiter製クリッカーが他のクリッカーと最も違うのは「0.20mm」の薄いタイプがあることを知っておく必要があります。。現在市販されていクリッカーでこのような薄板を使った物はありません。あっても 0.25mm 程度からです。

 すべてのアーチャーとは言わないまでも、実はカーボンアローになってから矢が軽いためクリッカーか鳴った瞬間にクリッカーの圧力に弾かれて、矢がレストから跳ね上がっているのをよく見かけるようになりました。残念なことにこのトラブルに気付くアーチャーは少ないようです。これは厚い(矢を強く押さえつける)クリッカーを使ったり、音を大きくしようと曲げてテンションが大きくなりすぎたことに起因しています。よほどストリングを握って射たないかぎり矢はプランジャー側に自然に押さえつけられるものですが、厚いクリッカーは鳴る瞬間にポイントを跳ね飛ばすのです。
 もし、厚いクリッカーを使っているなら音を大きくすることばかり考えず、矢へのテンションを最小限に抑えてセッティングしてみましょう。また、プランジャーチップから矢の先端までの長さが長い場合にこのトラブルが発生する可能性が高いので、注意してください。

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