アーチェリー肘

 アーチェリーに限らず、どんなスポーツもそうなのですが、、、ひとつの競技を一生懸命やっていると、怪我や故障の1つや2つは言うか言わないかは別にして、付きまとうものです。それは一流になればなるほど、当たり前です。
 で、アーチェリーを40数年やっていると、当然怪我や故障は他の競技に比べれば少ないでしょうが、なかったとは言いません。そこで先日、

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アップしたわけですが、すぐにたくさんの方からお見舞いをいただきました(メイルだけです。お見舞いの品はありませんでした。)。本当にありがとうございます。が、同時にほんとに驚きました。お見舞いと一緒に、同じくらい多くの皆さんから、私も「アーチェリー肘」です、「アーチェリー肩」ですという、告白(?)をいただきました。

 ところでそういえば、1976年のシーズン。引き手の薬指が「腱鞘炎」になり、負担が掛からないように小指を伸ばして射っていました。
 が、今回正直、自分が「アーチェリー肘」(病名としては「テニス肘」の方が分かりやすいのですが)になって、初めてこの痛さと辛さと、それ以上にアーチェリーでこんなことになるのだということを実感したわけです。そうなるまでに、いろいろな相談や講習会で話していても同様の悩みを打ち明けられても実感がないというか、アーチェリー競技でそんなことがあること自体信じていなかったのが正直なところです。あるいはもしそうだったとしても、それは射ち方や引き方のフォームからくる問題であって、正しい射ち方をすれば解消されるものとも思っていました。ごめんなさい。
 今回の自分の場合はあくまで「加齢」が最大の原因ではあるのですが、たとえ若くても負荷が適切でなかったり、ウォーミングアップやストレッチがなされていなければ起こり得るということがわかりました。
 そこで実際起こってしまった時に、その治し方を多少でもアドバイスするべきなのですが、これらについては「アーチェリー肘」では出てきませんが、「テニス肘」「ゴルフ肘」「野球肘」などで検索すれば山のようにその対策から治療から原因などが出てきます。詳しくはそちらをご覧ください。
ここでは、ともかくアーチェリーでもこんなことがあるのだということだけ、お伝えしておきます。
 そこで、ちょっと経過だけですが、、、
 3月1日(水)までは普通に(実際は過負荷ではあったのですが)練習もトレーニングもしていたのですが、翌2日に突然左肘に痛みがでて、テッシュペーパーの箱1つが支えられなくなりました。結果、ともかくは痛みが消えるまで使わない、休ませるということなので、シューティングを再開したのが4月2日(月)です。40数年のアーチェリー人生の中で1ヶ月も弓を射たなかったことは、これが初めてです。この間、3月9日(金)に整形外科へ行き「テニス肘」と診断。ステロイドを注射してもらい、消炎鎮痛剤の塗り薬を数種類もらい試しながらの様子見。3週間後の30日(金)に再診。痛みもまだあり3週間間が開いたので注射をしてもらいたかったのですが、ステロイドは痛みを取るには抜群なのですが、頻繁に射つと筋肉が硬くなったり本来のカラダの免疫力が低下したり、そして今回のような部位では腱そのものを傷めてしまうとのこともあり、断念。3週間前よりは多少は改善してきてはいるので、違うローションタイプの塗り薬をもらって退散。
 なのですが、1週間後の4月8日(日)に70mダブルの春季大会があるので、2日(月)からシューティング再開。とはいえ、それまでの4週間+2日弓は射ってはいなかったのですが、25日(日)頃から痛みの出ないことを前提に、素引きと5キロのダンベルとゴムによるトレーニングを少しずつ再開。ともかくこのテニス肘(アーチェリー肘)は弓を引くことはできるのです。射つこともできます。問題は放した瞬間から弓を支えることが痛みのためにできません。そこで道具は一緒ですが、弓の重さだけは軽くするためにエクステンションロッドとVバーは使わず、センタースタビ1本のみでのシューティングです。
 いやぁー、やっと桜の季節。痛くても、1ヶ月ぶりのアーチェリーはワクワクもするし、気持ちがいいです。2日(月)から7日(土)まで毎日35射の近射と、約40射の距離。そして軽いトレーニングと風呂でのストレッチ等々。それでも金曜日の日は4月なのにあられが降る寒い京都で、お客さんがあったのでそんな中無理して射ったせいか、土曜日は寝ている時から結構な痛みです。。。
 が、今回の怪我(故障)は、初心忘れるべからず。本当にいい勉強になりました。本来そうしなければならないイメージを新鮮に思い出しました。こうしたいと思う感じや形を弓が矢を飛ばしてくれるのではなく、1射1射自分の身体で矢を的まで運ぶのです。人に言いながら、自分が忘れていました。
 ということで、なんら完治はしていないし、結構な痛みはあるのですが8日の試合。気持ちよく射てました。この時は練習では使っていなかったのですが、最初の診療の時にもらってきたテニス肘用のサポーターをアームガードの下にきつく締めて使ったところ、痛みは多少ましになりました。
で、試合の方はショボイ点数でしたが、勝たせてもらいました。ありがとうございますぅ。
 で、余談2つ。塗り薬とは別にこんなのも使っていたのですが、個人的にはなかなかいいです。置き針のようなものですが、爪楊枝で痛い所をピンポイントで探してそこに貼ると、結構効きます。痛みも改善します。
 そしてもうひとつ。スポーツタイプの自動車の後ろに羽根が付いているでしょう。エアロとか言うスポイラーです。あれと「Vバー」は一緒ですよ。レーサーでもなけりゃ、あるいは200キロで走るのでなければ、ただの「飾り」。カッコ良く見える、上手に見える、逆に付いてないと初心者っぽい。そんな道具です。普通に走る(射つ)にはなんら性能に関わりのない道具です。と、1975年にVバーが発明された前からいろいろなスタビライザーは試していましたが、あの頃も左右に出たロッドは90mで40ポンド以上の弓を使う時にだけ的中に影響が現れたと記憶しています。そんなことも思い出しました。カッコ付けるより、自分の技能やイメージにあった道具を使うべきですね。シューティングもトレーニングも。
 ということで、くれぐれもカラダには気をつけて、無理をせずにアーチェリーを楽しみましょう! ねぇ、飯塚さん。

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