プランジャーチップ

 クッションプランジャーのチップ部分に使われる素材は当初から「テフロン」でした。一部では金属製のアルミチップも使われていたのですが、シャフト表面を傷めないことと、何よりも滑りが良い(摩擦係数の小さい)素材ということで一環してテフロンが使われてきました。

 しかし、テフロンの欠点はアーチャーによっては著しく擦り減ってしまうことです。なぜか同じ条件であっても、まったく擦り減らない場合もあります。この理由はうまく説明できないのですが、クセというか、アーチャーによってもって生まれた擦り減らない射ち方があるようです。
 そこで近年、この写真の「セラミック製プランジャー チップ」が登場したのですが、摩擦係数の小ささと摩耗しないこと、そして値段の安さからコストパフォーマンスの高いアイデア商品と言えます。
 このセラミックチップは実は紡織機械に使う部品を転用しています。リムのFRPを作る時などにも使われるのですが、細い多くの繊維を束ねるとき、一本一本の繊維をこのセラミックの穴の中を通して集めるのです。そうすると滑りがよく繊維も傷まないというわけです。だからこのチップには真中に穴が空いているのですが、それをうまく利用しています。発明大将です。

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