それでもマスターアイ

 
 こんな長いサイトピンを見たことはありませんか?
 特注ではあっても市販されているこのサイトピンは、実は左目がマスターアイであるアーチャーが使用するものです。
 先にマスターアイは後天的に変更することができると話しました。しかし実際には右射ちでありながら、右目が何らかの事情でマスターアイとなり得ないこともあります。左目に比べて極端に視力が劣る場合や、乱視などのハンディを抱える場合です。このような場合、左目をマスターアイとして的を狙うしかありません。その場合、フォームが同じであれば、必然的にこのようなサイトピンを使って極端にサイト位置を左に置くしかありません。

 この場合、写真からも分かるようにストリングの左からゴールドを見るわけですが、ピンとストリングそしてピンと弓の距離が大きく離れてしまいます。ということは、ストリングサイトを右目がマスターアイの時に比べて、よほど注意深く合わせなければ左右の的中にバラツキが生じ易くなってしまいます。
 とは言っても、ゴルフの帝王ジャック・ニコラウスは左目がマスターアイであった結果、インパクトの瞬間まで頭を動かさず正確にボールを見れるということもあります。ハンディはハンディとして、いかに自分のアドバンテージとするかが重要でしょう。

 ところでアメリカの往年のトップアーチャー アレン・ミュラーは確か右目の視力を失っていたと思います。そのため彼は少し変則ではあっても、アンカーを左アゴの下に付けて左目を右目のように使いエイミングしていました。

copyright (c) 2010 @‐rchery.com  All Rights Reserved.
I love Archery