エクステンションの長さ

 むやみに長いエクステンションバーを使うのはやめましょう。確かに長いエクステンションは、エイミング精度を理論上は高めます。しかし、押し手は震えるものです。長いエクステンションはそれだけサイトピンの動きを大きくします。大切なのは、自分の技能にあった長さのエクステンションの長さを知ることです。
 例えば50mでサイトピンが8点より大きく振れるようなら少しエクステンションを短くして試してみるのもいいでしょう。

 最近はカーボンアローの使用でサイト位置が上がり、エクステンションが長くても90mのサイトがとれないということはありません。アルミアローの頃はそうではありませんでした。しかし、今でも注意しなければならないのは、距離によってエクステンションの長さを出し入れすることです。日本の場合オールラウンドをとおして射つので、試射は最初の距離にしかありません。その場合、エクステンションの長さを途中で変えてしまうと、せっかく引いてある距離ごとのサイト位置に対して、誤差の修正がうまくおこなえなくなってしまいます。また、エクステンション自体をスタビライザーと考えた場合、極端な出し入れは弓の重心位置を大きく変化させます。
 ところで、最近サイト位置が高くなったためにあまり経験することがありませんが、サイトをずっと降ろしてシャフトに触る位置まで下げて射っても、まず矢がサイトピンを叩き飛ばすことはありません。安心して射てるでしょう。ところが逆にシャフトの下側にサイトピンを持ってくると矢がそこに当たる可能性が非常に高くなります。最近はこのような状況で使用することはまずありませんが、こんなこことを近射ででも試しておくと、矢がどのような状態でレスト付近を通過しているかが理解できます。

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