センターサービングの位置と長さ
近年、高密度ポリエチレン系のストリングの登場によって「軽い」「伸びない」に加え、「切れない」ストリングになったため、アーチャーによっては1年以上、2年3年と1本のストリングを使い続けられるような時代になりました。しかし、そう言っても原糸の耐久性は向上しても、サービングはリムやタブとこすれ、摩擦による傷みは激しいはずです。そうなれば、いくら自分でストリングを作らないアーチャーであってもセンターサービングくらいは傷めば巻きかえる習慣をつければ、一層ストリングを長持ちさせることができるでしょう。
センターサービングはタブとの摩擦だけではなく、アームガードやノックとの摩擦でも傷みます。そこで、サービングを巻く時には「どの位置に」「どのくらいの長さ」を巻けば良いかという疑問が生まれます。サービング自体はあくまで原糸を保護する道具であり、重さも伴うため不必要に巻くことはストリング全体の反発力を低下さす結果となります。そのため、サービングは必要最低限巻くことがポイントになります。
まず、弓に張る前のストリングを半分に折り曲げるか、張ったストリングの長さを計って、長さ方向のちょうど真ん中に印を付けます(グリップのピボットポイントはストリングの真ん中とは一致しない場合がほとんどです)。
次に、ノッキングポイントの位置を想定してフィストメルゲージをストリングに当ててみましょう。そしてゲージの端( b の位置)に印を付けます。センターサービングの上側がこの位置になるのですが、これはフィストメルゲージの使用によって原糸を傷めないためと、ちょうどここがアンカーにとって適当と思われる位置だからです。
センターサービングを巻く時は、弓を逆さに立てて b 点から巻き出すのですが、どこで巻き終わるかというと、最初に付けたストリングの中心位置までの2倍のところまで巻いて終わります。( b:a = a:c )
この時、巻く方向と使用時には捩り方向を注意する必要がありますが、サービングを巻く時には、原糸に捩りを加えない状態で巻き、巻きあがった後で捩りを加えるようにした方がサービングが締まります。
同様に上下のサービングも巻きかえれば、もっとストリングを長持ちさせることができますが、もっと簡単にそれを実現させる方法があります。それは「G17」などと呼ばれるゴム系の接着剤を新品のストリングのループ部分に塗り、接着剤が硬化してから使用します。ここにゴムの皮膜を作るのです。そうすれば、サービングの緩みやズレもなく、ストリングの音も静かになり、なによりもループ部分が長持ちします。
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