先日、「右用のリム、左用のリムというものはあるのですか?」という質問をいただきました。 |
結論から言えば、メーカーは右用・左用といった区別をしてリムを作ってはいません。しかし右射ち・左射ちのアーチャーがいる以上は、ハンドルには右用・左用があります。そして仮に上記のような曲がりがハンドルにある場合、右用・左用ではその微妙さが倍になって現れることもあります。こんな時は同じリムを右用のハンドルにセットした時は真っ直ぐでも、左用と組み合わせた時はネジレが出る、というようなことはあり得ます。しかし、これなどはリムが真っ直ぐ(ネジレのない)な場合ですが、それでも一般にはハンドルではなく、リムのネジレとして処理(判断)されてしまうでしょう。 |
この種の問題に対しアーチャーはどうすればいいのか? 多分ハンドル単体での精度をリムのネジレを見るように確認できないため難しい問題です。もしリムのセンターズレなどが起こっていたとしても、その原因をリムに限定する前に同様の他のハンドルにもセットして状況を確認するのが良いでしょう。 |
ひとつヒントを言えば、どんなハンドルであっても図面を引いて設計する以上は、そこにはすべての基準となる線や面が存在します。では、ハンドルにおける測定の基準はといえば、これは常識的にいって「ウインドウ面」でしょう。レストやクリッカーが取り付けてある面です。これが基準となり他の位置関係が成立します。メーカーはこの面を基準に研究室レベルでの測定機材によって、ハンドル単体での精度の確認を行います。これはアーチャーがリムを取り付けて、ストリングを張って、その面に合わすなどといった単純なものではありません。ただし、目視での確認は不可能です。 |
高価な買物をするわけです。リムを取り付けてストリングを張って、ネジレのない弓を探しましょう。そして最初は大丈夫でも、形ある物はいつか壊れる現実も知っておくべきです。 |