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たくさんの書き込み、ありがとうございます。 |
「バイタープランジャー」をとりあえずは超える、と言ったのですが一日でたくさんのご意見をいただいているので、ちょっとバイターのプランジャーについて書いてみます。 |
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いつの世界フィールドだったか記憶が定かでないのですが、1982年のイギリスか1984年のフィンランドでしょうが、、、、試合会場にワーナー・バイターなる人物がやって来てノックやノッキングポイントの部分になるプラスチックの部品をばら撒いていったことがあります。その頃はまだBEMANのカーボンシャフトが絶頂のころで、それもBEMANからもらって帰った記憶があります。そのこと自体は特に変わったことでもないのですが、今思えばあの時が「Beiter」との初めての出会いでした。 |
そして今もお付き合いはあるのですが、このことは知っておいてください。例えば、EASTON社が母体をアルミニューム専業メーカーとするがゆえに、アルミアローの時代が終わりカーボンアローになった今においてもカーボンアローのコアにアルミチューブを使っているように、バイター社の母体はプラスチックメーカーです。それも、ホームページを見れば分かるように、精密機械の歯車などをポリカーボネイトで作るメーカーとしてスタートしているのです。 |
それを考えると、バイター社の製品のラインナップを見ると唯一「クッションプランジャー」だけが異質であることが分かるはずです。クリッカーは金属でできていても、単なる金属の打ち抜きであり、売りは樹脂製のポイントが擦れる部分と手で回せるギザギザパーツです。クッションプランジャーのみが、プラスチックをメインとしない本業でない製品なのです。だからこそ、固定するのにわざわざプラスチック製の専用レンチを使ったり、過剰(不要)とも思えるほどのプラスチックのパーツが付属していて高価なのです。金属はバイターの専門ではありません。 |
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アーチェリーの世界は、安いものを仕入れて異常に高く売っているものもあります。多くのものが、そうかもしれませんが、正直「バイター製品」は高いです。仕入れ自体が、本当に高いのです。それに加えて、最近のユーロ高です。1ユーロ=¥150
です。バイターのプランジャーが高価であるのは本当です。 |
しかし、価格と性能がイコールかは別の問題だと思います。ユーロ高を含め、そしてバイターの母体を考えれば、だからこそ今回の企画なのです。 |
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これはバイタープランジャーの構造です。実は外観の長さほどに「可動軸長さ」や「支点間長さ」は長くなっていないのです。▼ ▼ がそれらの長さです。ではなぜバイタープランジャーが長くなっているのか、です。それは「クリック方式」を採用したことからであり、それゆえに長くせざるを得なかったのです。 |
そしてもうひとつ、それゆえにハンドルに取り付ける部分よりクリック部分を太くしたために、異常に多い仕様ができてしまったのです。これは在庫等を考えれば高価になる(メーカーにすれば儲かる)と同時に、アーチャーにとっては互換性のない不便な状況が生まれたのです。 |
この「クリック方式」は、バイタープランジャーの特許でもなければ、結構一般に使われている手法なのです。そう考えれば、コストパフォーマンスを含め、本当にバイタープランジャーが現状での最高の製品かは疑問が残ります。 |
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