タブの作り方(おさらい)

 他人の矢やタブは作らないのですが、ちょっとわけあってタブを作りました。これまでのおさらいで書いてみます。
 とは言っても、最近のタブはプレート部分ができあがっていて、ネジ穴まで開いています。それに交換用の革部分も売っているので、作り方云々もありません。

 そこで今回は市販の交換用革部分ではなく、この部分に「本トロコードバン」を使って作る話です。自分のタブはコードバン2枚ですが、ここでは「本トロ裏革」も使いました。
 とはいえ、一番知りたいのは、そんな本トロがどこで手に入るの? でしょうが、それは置いておいて話を始めます。すいません。

 まずどんな革を使うにしても「ハラコ」なら間違いませんが、コードバンでも裏革でも使うべき向きがあります。それを間違わないことが大事です。
 革の向きが決まったら、大雑把に革を切ります。この時すでに使っているタブが「型紙」になるので、本来ならそれをそのまま当てて切ればできあがりなのですが、ここでは少し大きめに革を切り出しておきます。
 そしてまず基準になる位置(部分)を決めます。↑この面が直線なので、ここにします。この面に合わせて印を付けて、革を置いてポンチで穴を開けて一度組み立ててみましょう。
 これができたら、後は何の説明も要らないのですが、、、、
 タブにノウハウや自作の必要があるとするなら、大事なのはここから↑です。10人いれば10通りの射ち方があり、もし同じ射ち方であってもみんなそれぞれ手の大きさが違います。初心者でないなら、タブを市販品そのまま使えるというのは、よほどの幸運かよほどの無神経と知るべきです。形や大きさだけでなく、厚さや硬さなど求める性能はプレートにも革部分にもたくさんあります。矢をつかみ、矢を放すあなたの手となる大切な部分です。
 市販品のタブをそのまま使うにしても、不満があるなら大き目のタブを買って加工する方がいいでしょう。革全体の厚さもストリングの感覚がありながら指が痛くならないものを探す必要がありますが、革部分の大きさや形状は重要です。また金属のプレート部分も大き目から削って自分に合うものにするのがいいでしょう。
 同じようにここでも、まずは少し大きめの形から始めます。この時注意するのは、手に触る側の皮をストリングが当たる側より大きく作ることです。同じにすると、ストリングを掛けた状態では指側が短くなってしまいます。
 こんな感じでトロタブのできあがりです。が、ここで大事なノウハウをひとつ。
 今使っているタブでも新品のタブでもオススメしますが、こんな感じで中指と薬指の間の表革にだけスリットを入れてやるのです。裏革は1枚のままでOKです。
 こうするだけでエイミング時に指がしっかりストリングに掛かるのもそうですし、新品を使い出す時にすぐに手になじんでくれます。革がよれたり伸びる必要もありません。

 

 

 ここまでできたら、後はレンジで射ちながら、自分の手に合ったタブに加工していきます。

 この形のままで20〜30射もすれば、見にくいかもしれませんがコードバンの表面にストリングが擦っていく跡が残ります。少し経験則はいりますが、基本的にこの擦っていない部分は必要ないのでカットしていきます。
 カットにはよく切れるハサミを使い、射っては切りの繰り返しで形を整えていきます。この時にも裏革が短くなりすぎないように注意します。
 ということで、すぐに試合で使える自分に合ったタブのできあがりです。この後も少しカットするかもしれませんが、いかがですか?!

copyright (c) 2015 @‐rchery.com  All Rights Reserved.
I love Archery