コンパウンドの実質ポンドと表示ポンド

 1969年7月20日。「1人の人間には小さな1歩だが、人類にとっては大きな飛躍だ。」
 このビッグニュースを4月にアーチェリーを始めた少年は、7月21日の昼30mの練習の合間に聞きました。

 この「1969年」(昭和44年)は、日本のアーチェリーと世界のアーチェリーにとっても重要であり、記念すべき年だったのです。7月、初めて全日本ーチェリー連盟として、バレーフォージ世界選手権に参加。そして世界では、12月にコンパウンドボウが初めて世に出たのです。
 そんなわけで、全ア連とコンパウンドとともに1969年からずーっとアーチェリーを毎日しています。が、正直。コンパウンドだけは、未だまってく分かりません。なぜあの滑車で矢が前に飛ぶのか、ラジオからなぜ音が出るのかを説明するのと同じくらいに、ブラックボックスです。。。。

 リカーブのことはわかります。しかし、コンパウンドは素人です。ご理解ください。
 とはいっても、日々たくさんのメイルを頂き、当然その中にはコンパウンドアーチャーからのお問い合わせも入っています。そこで、「ドローレングス(実質ポンド)」についてだけ、説明します。
 リカーブボウの場合は、「表示ポンド」に対して、実際の使用ではドローレングスが異なるために「実質ポンド」が重要になります。しかしコンパウンドボウの場合は、一般に「表示ポンド」が重要視されます(?)。その時、勘違いされる方があるのですが、「PSE」や「Hoyt」をはじめとして、ほとんどの弓は「AMO規格」に準拠しています。これはピボットポイント(グリップの一番深い位置)での実質ポンドではありません。例えば、ピークウエイト「28インチ30ポンド」といった場合、これはピボットから28インチではなくピボットからは「26 1/4インチ」引きがリミットの弓で、ドローイングの途中でピークウェイトの30ポンドになり、フルドローでそれぞれのカムの設計されたレットオフ率分だけポンド数が軽減されます。そのためAMOに準拠しチューニングされた弓では、ドローレングスが短すぎて扱いにくい弓(感覚的には弱い弓)になってしまいます。ご注意ください。
 そして実際のドローイングでも、例えば「PSE」の場合、「28インチドロー」のモジュールをセットする場合も「AMO規格」に準拠しています。そのうえで、1/8インチ程度のドローイング調整はカムにある「ストリングポスト」のストリング掛け位置を替えて調整します。そしてそれ以上の微調整は、リリーサーのロープの長さなどで各自に合わせてチューニングすることになります。
 
 ということで、これらを含め、「振動が大きくなる」「ストリングの寿命」「カムのトラブル」等など、コンパウンドアーチャーの方は、コンパウンドアーチェリーの専門家でありプロショップである「Coatle Head」(コアトルヘッド)さんのページを、必ずご覧ください。よろしくお願いします。

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