カーボンシャフトの作り方と日本のメーカーの意味(中)
この「プリプレグ」は非常に重要なキーワードです。ぜひ覚えておいてください。プリプレグとはCFRPが完成する前の「半硬化状態」の素材をいいます。カーボン繊維に樹脂を含浸させたシート状のもので、ちょうどテレビで紙漉(かみすき)で和紙を作るのに食物繊維を木枠の中で漉いているのを見たことがあるでしょうが、実際には機械で行われますが、まだ乾燥した紙になる前の状態と同じです。 30年くらい前はヤマハでもFRPのプリプレグを作るのに、紙漉のように職人技で作っていました。できあがりはちょうど、シップ薬のような状態です。 ところが今回の最初の大感動は、今のプリプレグは凄い状態です。厚さはコンマ1ミリ程度、薄いものは0.07ミリくらいの曲がりはしますが、ほぼ乾燥したようなシートなのです。もちろん繊維は真っ直ぐにとおり、シートの中の繊維の量(樹脂との比率)も細かく管理されているのです。真っ黒な模造紙の中にカーボン繊維が規則正しく取っているような素材です。
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